若草ひかり食堂

施設職員 山口綾佳さん

若草ひかり食堂

社会福祉法人同愛会が母体となり運営しています。
活動場所である「コミュニティサポートセンターひかり」では、地域で暮らす障がいのある方々に対し、日中活動の場や就労訓練、相談支援等を提供しています。施設を使っていない夕方に、こども食堂を行っています。 障がい事業の利用者さんが食堂に参加することもあり、様々な交流を生み出しているのが特徴です。

以前は、週に一回、毎週水曜日に食堂を開催し、 子どもだけではなく、近隣の方にも参加してもらい、みんなでレクリエーションやゲ ームなどの季節行事、そして終わった後にご飯を食べて、一緒に片つけを行っていました。

また、工作やレクリエーションなどには準備が必要ですが、日中施設に通所している障がいのある方にも手伝ってもらっています。準備をしてもらったもので楽しむ子ども達の写真などをみてもらうと皆さん喜ばれ、意欲の向上に繋がっているようです。

コロナ禍では、感染対策により一緒に食事が出来ないため、お弁当の配布を行っています。 費用は大人200円、お子さん100円で、毎回30食以上のお弁当を配布しています。  

事業では解決できない課題を解決

社会の課題が複雑化しているのを感じています。地域に貢献する仕事がしたいという思いもあり、どんな貢献ができるかを考えていました。法人として、保育や学童も行っていていますが、それぞれの枠の中では 解決できない課題がありました。事業だけでは解決できない課題を解決するためにど うすればいいか、という話し合いを職員間でしてきました。

そんな中こども食堂の情報を耳にし、職員の中からもやりたいという声が上がり、話 し合いの結果活動を始めるに至りました。

「こども食堂」とはなっていますが、子どもだけではなく、地域の高齢者や障がいのある方なども含めた地域住民の方々の交流を進めていきたいです。 また、こういった活動を通して、地域に福祉人材を育てていきたいです。 地域の活動の中でいろいろな人に出会い、地域住民の障がいのある方への理解が広まったり、福祉に対する魅力が伝わると思います。 実際、食堂に来ている子どもたちからも「将来福祉の仕事をやってみたい」などの声もありました。活動の中で福祉の魅力が伝わり、福祉に携わるきっかけになったり、より良い地域を作ろう とする人が増えていってくれると嬉しいです。

継続した活動と、居場所作り

コロナが開けたらみんなで一緒に食べたいです。子どもたちからも、お弁当配布の際に「いつ一緒に食べられるの?」と聞かれます。こども食堂の大切な役割の一つに「居場所作り」があると思います。お弁当の配布に限ると、居場所作りはなかなかできないので、心苦しいです。コロナの様子を見ながら、徐々に再開できるように頑張りたいです。

お弁当を作ってくれる栄養士さんからも、地元の野菜などを活用した食育などの話が 出ていました。地元の野菜などをご寄付いただければ、それを活用した料理を作り、子どもたちにも地元の良さを伝えていきたいです。

また、こういった活動をしっかり「継続」していくことも大切だと思います。継続して活動ができるように体制を整えていきたいです。 

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取材:濱野将行

障がいのある方や、高齢の方も一緒に食事をしたり、作業を通じて繋がれ る関係性が素敵だと思いました。 社会福祉法人としての取組らしさが出ていて、聞いていて楽しい活動でした。