NPO法人 いちかいネット 子育て羽ばたき
N P O法人 いちかいネット子育て羽ばたき 副理事長 永島朋子さん
活動への思い
いちかいネット子育て羽ばたきは、子どもたちがここでたくさん遊んで、みんなに育ててもらったな~という思いを持って、次の大きなところへ羽ばたけるようにとの思いで活動しています。子どもたちがここを「ふるさと」って呼んでくれるような、親御さんたちがこの町で子育てしてよかったなと思えるような、地域の人たちがこの場所に住んでいてよかったと思えるような、そんな地域になればいいなと思っています。
いい子どもに育てようと思ったら、いろんな大人の人に関わってもらわなくちゃいけないし、いい大人と関わってもらうには地域もよくしなくちゃいけない。そして、地域をよくしたら、みんなが住みやすい。助け合いの子育てをしながら、助けたり助けられたり、総合援助しながら、そんなふうにしていくと、いい地域ができるということがわかったんです。それが今の活動の大きな趣旨になっています。
主な活動について
主な事業として、放課後児童クラブを事業として行っています。働いている保護者の人の支援ということです。その他、ファミリーサポートセンターの事務局も受託しています。これも助け合いの子育てですが、子どもを預かって欲しい人、預かりたい人をマッチングさせて、手が足りないところを補ってもらうというような形で、提供会員さんの要請をしたり、利用会員さんの募集をしたりということを行っています。
自主事業としては、春夏秋冬と自然体験活動をしています。この活動はもともと、地元をただ素通りするだけじゃなくて、地元で遊ぶ活動があるといいなということで始めて、ずっと続けています。例えば、実際に川に入ればそこにいる生き物のことがわかります。そうすれば、これを守っていかなければいけないということもわかるようになります。活動の内容としては、田植えや稲刈りをしたり、地元で蛍を守り残している人にお話を聞いて観察したりなどなど。もちろん地元の人にもたくさん遊んで欲しいですが、地域外の人にも「市貝町ってこんないいとこなんですよ!」ということをアピールできたらという思いもあって、毎年都心から市貝町に、東京の足立区の子たちが遊びにきてくれるという活動もしています。
コロナで地域食堂は休止。だけど、つながることを諦めない、学習支援スタート
つながることを諦めない、学習支援という事業が、去年の 8 月からスタートしました。コロナで、定期開催してきた地域食堂ができなってしまいました。それで寂しい思いをしている子がたくさんいたことや、休校になって、不安に思っていた子が少なからずいたということもあり、コロナでもできることはあるよね!ということで、やれることからちょっとずつ始めました。学童始まった時も、学校でもない、家庭でもない、第三の地域の居場所作ろうとスタートしました。
実際に学習支援の現場では、子どもたちは準備や片付け、距離を取りながらやることにも、すごく協力してくれています。少し喋ってしまう子も、「この時間は勉強を頑張ろう!」というと、頑張って勉強しています。
そのご褒美ではないですが、各自自分の席でおやつを食べる「もぐもぐタイム」というおやつ休憩の時間も設けています。お家にいるお母さんがちょっと手間をかけておやつを作るように、おにぎりとかホットケーキ焼いたりとか、パフェ作ったりとか、支援さんが工夫して、食育も兼ねてやっています。今は子どもたちに何のおやつがいいかって聞くと、「お菓子!」とかって言うんです。支援さんも一生懸命作ってるのにそんなこと言われたら、心折れますよね。(笑)でもそれはきっと、大きくなったときにわかるんですよーっていうような話をしています。
大きくなって、親元離れたり高校卒業したりして、自分で衣食住をやらなくちゃいけなくなったときにきっと、ああこういうの食べたことあるなとか、ああゆうの食べたいなとかって思い出すものだと思います。だから、今手をかけてもらったことはきっと大きくなったときに、ちゃんと心に留まっているし、その子に肉づいていると思いますよって。
これから
やっぱり大事にしたいことは、地域の方の関わりです。昔、「巻き込む」っていう言葉が流行ったように、みんなで一緒に楽しくできたらいいなっていうのはいつも思っています。そのためにはどうしたらいいかを、行政でもなく地域でもない、間の立場で考えるのが私たちの役割だと考えています。
行政ともうまくできたり、地域の人たちの話も聞いたり、行政の手の届かないところを、私たちが自主的に始められるようにしたりなど、常にアンテナを張って地域の困りごとや課題をタイムリーに吸い上げられるような位置でありたいです。楽しさと大変さは裏腹かもしれないですけど、協力とか共同とかを一緒にできる、そんな地域になれたらと願っています。
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県東地域コーディネーター 萩原さん
子どもたちが地域のみんなに支えられて育っていけるように、そして地域の人もみんながこの町に住んでいてよかったって思えるように、そのためにできることはどんどんやっていく!というパワーがよく伝わりました。羽ばたきさんのこのパワーは、きっとすでに地域に広がっているのだろうと思い、とても素敵な活動をされているのだと感じました。