ちゅんちゅんこども食堂 すずめのす
様々な「体験」ができる子ども食堂を
毎月第2・第4火曜日、17:30-20:00に食事の提供と子どもの遊びを行っています。学習支援の希望があれば、学習支援も行 います。
参加者は未就学児から低学年が多く、小学6年生までいます。ボールプールや滑り台などの遊びが人気です。ソフトチャンバラなどをやって元気に遊ぶ子どもたちもいます。 コロナ前は40人程度おり、コロナがあってからは多少減りましたがそれでも30人程度 はきてくれています。
建物は元飲食店で、改修には多くのお金がかかる予定でした。しかし、多くの方が共感してくれて、いろいろな人のボランティアや寄付などで低額で改修を行っ ていただき、当初の予定よりも遥かに安い金額で始めることができました。
コロナの流行時は、食堂で食べることはお休みにして、お弁当を取りに来てもらったり、配達したりしています。お弁当の時には、同居の家族にも提供ができるため、1 00食近い提供となっています。
お弁当のサイズはかなり大きめのサイズにしていて、調理は主婦の方や会社員、学生など全体で約20名がボランティアでやってくれています。長期休みには中学生が手伝ってくれることもあります。
お弁当提供では、わずかな時間に少しでも子供と触れ合えたり、楽しみを作れるよう に、例えば、バレンタインの日は、お弁当と合わせてチョコの掴み取りを行うなど 行事を考えています。 また、食堂から徒歩1分の距離に公民館があり、そこで遊ぶ時間も大切にしています。
貧困による搾取をなくす
子どもの貧困問題は、人口減少に大きな影響を与えていると思っています。政策面での提案などと合わせて、まずは自分で動いてみよう、という思いから始めました。
いろいろ調べていく中で、キッズハウスいろどりさんが運営しているこども食堂連絡会に参加しました。そこでノウハウを学び、それからボランティアを募集、物件を探して開始に至りました。物件を探すのも大変でしたが、大家さんの理解をいただき、開設することができました。
子どもの貧困については、調べている中で、貧困家庭ではいろいろなものが剥奪されていることがわかりました。家族旅行や季節行事など、様々な体験の剥奪という状況 があります。結果、自己肯定感の消失に繋がり、子ども自身が「頑張っても報われない」と思ってしまいます。
子どもの自己肯定感が下がることだけは、なんとしても変えなきゃいけないと感じま した。体験・つながりの入り口として、「食べる」からという考えを聞き、こども食堂の開設に至りました。
経営していく中では、苦労もたくさんありました。 それでも、子どもの喜びや、子ども自身が変わっていく姿を見ていると、続けていか なくては行かなければいけない、と強く思います。
体験に力を入れた子ども食堂を
もともと、BBQや夏祭りなど、体験活動に力を入れてきました。これからも感染拡大の状況を見ながら、体験の機会を多く増やして、子どもの自己肯定感をあげられる ように努力していきたいです。また、他のの団体とも連携して、体験の場を作ってい きたいです。
運営責任者 中塚英範さん
取材:濱野将行
「子どもを幸せにしたい」という中塚さんの強い思いを感じました。子供達一人一人が変化し、さらに次の子どもたちにつながるような、とても心が温まる活動のお話を聞くことができました。