こども食堂 キッチンもぐもぐ

代表 丸山 明美さん   店主 小倉 徹也さん

「みんなの居場所に」

毎週水曜日に運営を担当する私たち2人と、調理ボランティア7名でローテーションを組んで、こども食堂を運営しています。調理ボランティアは、自治会で活動をされている方にお声掛けをして集まった70代の方々が中心です。その他にも、学生さんが配膳などのお手伝いに来てくれています。

2020年7月にオープンしたので、もう少しで1周年を迎えます。去年の4月頃には、準備が整っていたのですが、コロナ禍の影響でオープンを見送っていました。ただ、いつまで待ってもどうなるものはないと、新型コロナウイルスの感染が落ち着いてきた6月末にプレオープンを行いました。新型コロナへの対策として、テーブルにアクリル板をつけたり、蜜を避けるため事務所スペースを開放して食事をとってもらっています。気候のよい時期は、屋外のスペースにパラソルを張り、食事のスペースを作るなど工夫しています。

こども食堂を始めるにあたり、自治会や子ども会を通してチラシを配りました。それを見た方や口コミで情報が広がり、最近では10~25名の方がいらっしゃいます。近くに住んでいる小学校高学年の子どもたちは、自分たちだけで来るようになりました。常連の方々も増えており、ここでの時間が居心地がよく、居場所になっているのだと実感しています。

子どもたちは、コロナ禍の影響もあって学校では我慢している部分が多いようですが、こども食堂では楽しそうに会話をしています。そんな様子がとても微笑ましいです。食後は、食堂の前のスペースでバレーボールなどをして楽しんでいます。

子ども食堂を始めたきっかけは、「1人で食事をしている子どもたちが多い」ということを実際に聞いたことでした。その後、子どもの居場所が不足していることや孤立しがちな母子の居場所になれればという想いで始めました。今まで建築関係の仕事をしており、この様な活動をは初めてですが、仕事の倉庫として使っていた場所を改装して食堂にしました。

1年間続けていく中で、新型コロナウイルスへの心配は尽きませんが、特に困った事もなく、今では活動の話を聞いて、畑で採れたお野菜を届けてくださる方や食材を寄付してくださる方も増えてきています。

これから

現在はソーシャルディスタンスを確保するテーブル配置になっていますが、落ち着けば、顔をつき合わせ仲良く食事ができる形にする予定です。ここに集まった人たち同士の交流も増えればいいなと思っており、ハロウィンやクリスマスの時にみんなでゲームをする機会をつくっています。

また、ここを始めた目的の一つでもある経済的に余裕がないご家庭の方々にも届くように、活動を続けていきます。